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やぎ座のヒトリゴト

僕の思ったことを書いていきます。雑記ブログです。

「失われる物語」を再読した感想を書いていく

「失われる物語」

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概要

著者:乙一。刊行:2006年6月。僕が過去に読んできた唯一の乙一作品です。これも読んだのは確か高校生の頃でした。完全に表紙買いだったと思います。最近はラノベも含め小説が映像化されて、それをテレビで観て原作小説を手に取る流れも多いですけど、当時はまだオリジナルのドラマも多かった印象がありますね。単行本には6つ、文庫本には全部で8つの短編小説が載せられている短編集ですね。同じ題名となる「失われる物語」をはじめ、切ないストーリーが集まっています。乙一さんはミステリーやホラーなんかの作品で知られますが、一方でそういう要素のあまりない、感動ものみたいなストーリーも書かれる方で、この「失われる物語」は後者に分類されますね。

感想

本を売って以来、ちょくちょくブックオフに通うようになりました。そこで見つけてきた一冊です。以前みーまーの感想記事を書いてから、乙一作品をちゃんと読んでみようと思い探しに行ったところ丁度見つけたので買ってきました。書いた刊行年月は文庫本のものなので、単行本の刊行はもっと前になります。「Calling You」では携帯電話が話のキーポイントになっていて、「そうか、この頃はまだ携帯電話か。」なんて時代を感じてみたり。「手を握る泥棒の物語」や「しあわせは子猫のかたち」など、個人的に印象に残った作品が沢山あった短編集でした。初めて読んだ時は「Calling You」と「ウソカノ」が特に好きだったんですけど、再読してからは「しあわせは子猫のかたち」の方が好きになりましたね。大学生の主人公が前の住人の幽霊が住む家で一緒に暮らす話なのですが、昼間だけどカーテンを閉めたくなってたり、幸せな夢を見て後悔するようなところが、1人暮らしを始めてからの自分と少し重なりました。猫飼いたくなるなぁー。

 

 (最終更新:2018/07/31)